国境を越える旅第2弾 その2


トンレサップ湖へはバスで1時間ほど。今は雨期が終わり、湖の水も水位を下げ始めた季節ですが、最も水量の多い9月では、湖の面積は琵琶湖の9倍ほどにもなるという、東南アジア最大の湖です。

今回は、私の友人で、日本滞在歴20年というベテランガイドのブンティが同行しているので、フツウの旅とはまったく違うプレミアムツアーが用意されました。まずは、市場で食料品を買い込み、畔にあるコンポンプルックという漁師村のどこかの家庭に上がり込んで、そこでみんなで料理をし(ま、ちょこっと手伝って)、村人たちと一緒にお昼を食べようというのです。


ここは観光地になっているので、船を持っている各家庭がチャーターボートを出しているのですが、偶然乗ったボートの運転手に、「あなたの家で料理していい?」とブンティが聞くと、とにかく聞いてみるよということで、まずは彼の家に向かいました。で、一家の女主人にお伺いをたてると、いいよということで、さっそくみんな上がり込みました。高床式の家で、ボートから直接そのお宅に“上陸”するわけです。



まずは3隻の小舟に乗って水上散歩。こんなかわいい船頭さんがたくみに櫓をこぎます。彼らの仕事っぷりに感嘆のため息が出ます。生まれたときからの水上生活ですから、かれらにとっては、“歩く”のと同じなのでしょう。


途中の市で買い込んだ鶏肉や野菜を煮込んだものとスープを作りました。湖面の上に建っている家で、床は竹でできていてすのこ状になっていて、すぐ横をボートが通ります。


出来上がったクメールランチを茣蓙の上に座っていただきました。これがもうほんと〜においしかったのです。みんな次々におかわりして、洗面器に山盛りになっていたごはんもすっかりカラになりました。カンボジアのコメは長粒種で、日本のコメとは違いますが、ほんのり香りが漂って、ほんとうにおいしいのです。鶏肉とトマト、玉ネゴ、カリフラワーの炒め物も、たっぷりの香辛料にココナッツミルクの甘みが乗って、これもとても美味でした。


そのあとは例によってデジカメで盛り上がりました。男たちは漁に出ているので、女と子どもたちだけでしたが、異国の漁師村で得難い体験ができた楽しい一日でした。

とにかくみんな無事に最初の日程を消化したことをお知らせしました。それではお休みなさい。