歩いて国境を越える旅 その4


12月4日、これが“国境にかかる滝”、徳天瀑布。高さ50m、幅100mほどありますが、夏期にはもっと水量があるそうです。滝の右側(手前側)は中国領、左側はベトナム領です。


最近の中国は、どこも観光産業が隆盛ですが、ここも一大観光地と化していました。次から次へと団体客がやって来ます。滝の下まで筏に乗って行くことができるので、私たちもさっそく乗りました。学割ナシのひとり500円、高い!


これは対岸のベトナム領。中国側とは比べものになりませんが、やはり観光客がちらほら。この経済格差は一目瞭然です。中国側から筏が出ると、ベトナム側から小さな手こぎの筏(左側にある屋根のない筏)で、土産物を売りに来る人たちが近づいてきます。



滝のまわりは遊歩道が整備されていて、いろいろな角度から見物することができます。15分ほど上流に向かって歩くと、ちょっと平坦な場所に出、これが国境碑、同じ碑の表と裏側です。


そして、このベトナム側にテント張りの土産物屋がずらりと並んでいます。つまり、観光客(中国人)は、国境線を行ったり来たりしながら買い物をし、ベトナム人も同じく国境を自由に跨いで荷下ろしなどをしているのです。


店を出しているベトナム人は、この道を通って自分の家に帰ります。道路の左端のコンクリートの部分までが中国領、左側の草むらはベトナム領です。


滝から少し離れたところで、対岸のベトナムから、筏に乗って中国にやってくる人たち。パスポートは?ビザは?

生徒たちにとって、これまで漠然と抱いていた“国境のイメージ”は、おそらくは音立てて崩壊したのではないでしょうか?そして明日には、いよいよ自分の足で、歩いて国境を越えることになります。