テラ・ツアー中国の旅2015 その3

昨日は731部隊罪障陳列館を訪れました。この夏にリニューアルされたとは聞いていましたが、ここ数年毎年訪れている私としては、びっくり仰天、開いた口がふさがらないほどの驚きでした。たった1年で、巨大な記念館が出現し、埋められていた遺構が掘り起こされ、周りの民家が取り壊され、その向こう側のアパート群は化粧直しがされ、もちろん館内には、地下から掘り出されたもの、アメリカから取り寄せられた新資料などがずらりと並び、じっくり見て歩けば1日がかりになる量でした。

731部隊が行ってきた衝撃の罪証の数々を、これでもかこれでもかと“見せつけられる”のは、私たち日本人にとっては当然甚だしい苦痛です。ましてや何も知らない若い人たちにとっては理不尽ともいえることでしょう。“自虐史観”うんぬんといわれるゆえんです。

しかし私個人としては、戦後、アメリカとの取引(731部隊の全研究資料を引き渡すことで、罪をまぬがれた)によってすべての罪が“免罪”された彼ら(731部隊員)が、戦後日本の医薬学会に君臨してきたという歴史的事実、科学技術の名の元に、当時の日本の最先端を行く研究者たちが、およそ人にあるまじき信じがたい行為を、淡々として遂行してきたことの意味を考えてゆくための、とっかかりとしたいと思っています。(“自虐史観”派の人たちに欠落してるのはこの視点)

ということで、生徒たちは宿題をたくさんもらい、レポート用紙を何枚も抱えて部屋に戻ってゆきました。若干風邪気味のひとが2人、お腹の調子がちょっと、という人が2人いますが、いずれも“軽症”。元気です。