アジアへ! その3


市場から出てみると、アザーンの声が聞こえてきました。アザーンというのは、イスラム教の礼拝の時間を告げる朗誦です。何を言っているのかはもちろんわからないけれど、それはそれはとてもよく通るきれいな声で、街の喧騒をぬって遠くまで響き渡ります。マレーシアでは、イスラム教が国教に定められているのです。街で行き交う人々の80%くらいが、モスリムといった感じでした。女性がベールを被っているのですぐにわかるのです。いまはちょうどラマダン(イスラム教徒の宗教的義務で、1か月の間、日の出から日没まで飲食をしない)の時期だったので、日中はレストランなどもがらがらで、最初は不思議に思いました。ほとんどインド系の人しか見なかったからです。(中央の車はニッサン。ここではトヨタより人気があるようです。)






おそらくはラマダンの時期だけではないと思うのですが、屋台街は、夕方から賑わってきます。日中は暑いので、まだ開けてない店も多いのです。やきそばや串焼きなどは、見ただけでもすぐにわかるのですが、他のものはいったい原料が何で、どんな味付けかさっぱりわからず、とにかく少しずつ買って食べてみるしかありませんでした。基本は牛肉。イスラム教国なので、豚はありません。香辛料は辛くて甘くてカレー味も多いです。主食は米です。暑い国だから唐辛子はたっぷり使います。包んで売っているものも多いのですが、これらはバナナの皮です。



魚もこうやって、鉄板にバナナの皮を敷いて焼いていました。日本だと笹の葉みたいな感じですね。バナナの皮で包んだ草餅もありましたよ。

とまあ、こんな感じで“B級グルメめぐり”をしていたら、4日目の朝、突然おなかを壊してしまったのです。当然の報いですね。1日中ホテルから一歩も出られませんでした。