山のお正月 その6


年が明けてからの1週間も、村はとても静かです。都会に出ていた子供や孫たち、それに、普段はいない学齢期の子供たちもいて(村に小中学校はないので、みな町の学校に出て、ほとんどが寮生活を送っています)、村の人口は格段に多くなっているのですが、寒いのでみな部屋から出ることもなく、家族でゲームをしたりテレビをみたりおしゃべりをしたりと、それだけです。そうやって、家族と一緒に過ごす時間こそが、老人たちにとってはもちろんのこと、村人たちの最大の娯楽といっていいのです。


初三(春節から三日目)、初四、初五の頃には、賀家湾村に嫁いできた女性たちが、子供を伴って実家に帰るというのも伝統です。特に結婚して最初の子供が産まれた家では、幼子を抱きかかえてバイクや車に乗り、両親に見せにゆきます。お土産もいっぱい積み込み、赤ちゃんを毛布にくるんでバイクの荷台にまたがっている若いお母さんの姿を見ると、危なくてハラハラしたものですが、最近はほとんど車に変わりました。

大きな町まで行けば、買い物を楽しむ人々でごったがえすのですが、相変わらず山の村は何事もなく、静かに暮れてゆきました。