山のお正月 その5


「新年快楽!」(中国語で、明けましておめでとう)
2月19日が、今年の春節、つまり正月初一でした。除夕の深夜からチラチラと小雪が舞い出し、春節の朝は中くらいの雪化粧です。乾燥した黄土高原ですが、雪はけっこう降ります。ただ、日本のような大雪になることはなく、私が見た中では積雪10センチくらいが最高でしょうか。ただし、いったん降ると、気温が低いのでなかなか溶けず、凍結を繰り返すので車が通れなくなります。スタッドレスタイヤなど、もちろんありません。



それで総出で雪かきです。まずは給水車を上げないと困るからです。もちろん普段なら、こんなにたくさんの壮年の男手はありません。


これは私が住んでいるヤオトンの大門(入口の門)です。以前、賀家湾小学校の先生だった家族と一緒に住んでいます。小学校は4年前に閉鎖されました。






これらは、正月初五に撮った、山から歩いて30分の招賢という町の風景です。ここはもともと農家ではなく、商売をしていた人たちの町なので、建物の作りも違い、比較的裕福なので、飾りつけも豪華です。しかし、3枚目の写真に鍵がかかっているのがおわかりかと思いますが、実は、対聯は貼ってあっても人が住んでいない家も多いのです。空き家でも近所の人たちが飾りつけします。にぎやかな方がいいからです。

黄土高原の黄色い大地と、土で作られた簡素な住居には、紅い対聯がとてもよく似合うのですが、千年以上も続いているこういった伝統が、いつまで維持されるのか?現在村で暮らしている老人たちが亡くなってしまう頃にはどうなっているのか?近年の激しい人口減少を間近に見ているだけに、なんだかとても心配になります。