山のお正月 その2

迎春といっても田舎のことですから、特別に派手なものを買い揃えるわけではありません。ただし、絶対に必要なものは、「対聯」(dui lian)という紅い紙におめでたい文字を書いたもので、これを門や窓の両側に貼ります。必ず1対です。紅いちょうちんも最近は流行でよく売れているみたいでした。



こちらの人たちは、壁に大きなポスターを貼るのが好きです。一番人気は、やはりその年のエトと、赤ちゃんの写真。赤ちゃんのことは、中国語で「宝宝」(bao bao)といって、必ず男女1対、あるいは双子で描かれます。



飴と落花生、そしてタバコというのが、お客さんが来た時にまず出すものの定番です。



肉の売り方にも迫力がありますね。一番多く売られているのは豚肉で、その次が羊肉、牛肉はあまり食べません。


このウサギも、もちろん肉として売られています。買うとその場で屠殺してくれますが、私は見たくないです。概して、豚でも羊でも、屠殺して、その場で売り切るのが原則です。外気温は日中でも0℃前後ですから、冷蔵ケースはいりません。


年越しの夜の食事には、必ず魚が一品加えられます。「魚」という字と「余」(あまる)という字が、yu という同じ発音で、縁起物なのです。内陸部で魚は手に入りずらいので、タチウオとかエビなどの冷凍物がほとんどです。


今年のエトは羊。こんな羊のように、優しく穏やかな年になってほしいですね。