山のお正月 その1



ちょっと遅くなりましたが、みなさん明けましておめでとうございます。

え?ちょっとばかりじゃないだろうって。いえいえ、こちら中国では、明日3月5日の元宵節までがお正月なのです。

みなさんもご存知のように、中国では、農暦(旧暦)で新年を祝います。今年は2月19日が春節、つまり元旦で、その正月初一の日から正月十五の15日間、つまり明日までがお正月なのです。(中国も公的には新暦が使われています)

私もこちらに来たころは、農暦に慣れなかったのですが、しばらく暮らしてみると、この方が新暦、つまりグレゴリー暦よりも、ずっと季節の移り変わりに合致していることがわかりました。

みなさん、年賀状などに、「新春…」とか「初春のお喜びを…」などと書きますよね。でも実際は、お正月の頃なんて、むしろ1年で一番寒い時期で、春なんてまだまだず〜〜っと先のことですが、こちらではその名の通り、春がやってくる節目の頃なんです。私が住んでいるのは、黄河中流域のほとりですから、漢民族の文化の発祥の地でもあり、きっとこのあたりで暦というものが作られたのだと思っています。

上の写真は2月13日、つまり春節の1週間ほど前に離石という町で撮ったものですが、この頃から人々の迎春準備が始まります。離石までは、30分歩いて山を下り、バスに乗って1時間ほどです。黄土高原の山のお正月が、どんな感じで迎えられ、過ぎてゆくのか、時間を追ってご紹介していこうと思います。