新しい旅の始まり

長かった旅ももう最終ラウンドに入りました。到着そうそう「もう帰りたい」と泣いた子や、夜な夜な国際電話にしがみついていた子もいましたが、1週間もたつとすっかり“中国通”になって、しみじみ名残を惜しむ子、すでに中国留学を決心している子など、毎年さまざまな変化が見られて楽しいです。



ハルビン最後の夜は、豪華にシャングリラホテルでバイキングを楽しんで、翌朝、新しく完成したハルビン西駅に向かいます。


去年開通した「高鉄」(新幹線)。ハルビン→大連間921キロを4時間23分で走ります(最も速いものは3時間半)。


大連北駅到着。ここからバスで、空港近くのホテルまで。

夕食後に最後のミーティングです。今回は外国籍の生徒が2人いたこともあって、アイデンティティの問題が大きく問われました。例えば、平頂山で、日本人に虐殺されたたくさんの中国人の遺骨を見たわけだけれど、「では、日本人ではない○○人のあなたはどう思うの?日本人じゃないから関係ないの?」といった問いです。これはとても大切な問題、いわば本質的な問いで、参加者全員でこれからもずーっと考え続けなければならない問題だと思います。

今回の10日間の旅の最後に、生徒たちがこういったところまで思考の幅を広げてくれたということに、旅のプランナーのひとりとして、私はとても嬉しく思っています。

翌朝はタクシー4台で空港へ。うち1台が国内線のターミナルに降ろされて、私たちも少しあせったのですが、大連空港はさして広くないので、しばらくして無事合流。

テラ・スコラの旅は、まさに、“旅の終わりとともに始まる”ことを実感した、中国東北10日間の旅は、無事終了しました。