広州恩寧路

いつもなら、日本から中国(北京)まで3時間半ほどで着いてしまうのですが、今回は2週間もかかってしまい、心身ともにお疲れなので、広州で2日ほど休養を取ることにしました。

町中に到着してまずは地下鉄に乗ったのですが、駅の掲示板をよく見てみたら、団体割引、老人割引、障がい者割引などなど、いろいろなサービスがあることがわかりました。その中に1日乗車券、3日乗車券というのがあったので、私は1日乗車券というのを購入しました。20元です。ところが日本と違っているのは、この1日というのは、最初に改札の機械を通してから24時間、つまり翌日でも有効なのです。いかにも合理性を重んじるお国柄だと思いました。日本もそうしてほしいですね。

とった宿のすぐ隣に「長寿路」という駅があるので行ってみました。安いものばかり扱っている商店街があると聞いたからです。しかしそこは、いくら中国が14億いるからといって、どうしてこんなに人が多いんだろうと溢れかえる人の波でごったがえし、おまけに各店舗が絶叫スタイルで呼び込みをやるので、もう頭が痛くなって、ほうほうのていで逃げ出しました。


で、裏道の方に入って行ったら、およそ表通りとは似ても似つかぬこんな風景が広がっていたのです。通りがかった人に聞いてみると、あたりは取り壊しが進んでいるそうです。建っているだけで十分に危険そうなのですが、洗濯物が干してあるところを見ると、誰かが住んでいるんでしょうね。



ところが、路地裏から反対側の表通りに出てみたら、こんな町並みが残っていました。宿に帰ってからネットで調べたら、「恩寧路」といって、清朝の時代に主に貿易で儲けた富裕な商人たちがこぞって建てたもののようで、当時は広州で最も美しい街並みといわれていたようです。(広州は清代に唯一対外開放されて、欧米との交易が行われていた町で、現在でも北京、上海につぐ中国第3の大都市です。)


広州は前にも一度来たことがあるのですが、ものすごく湿度が高くて、個人的にはあまり住みたくないところです。洗濯物がぜんぜん乾きません。ごらんのようなおなじみの風景が続くわけです。公園に行くと、「洗濯物干し禁止」という標識もありました。ところ変われば、変わるものですね。