商品の力

パンパースとメリーズ(紙おむつ)は大人気商品で、一時は店の棚からなくなったようです。もちろん高いのですが、わが子のため、ましてや一人っ子なのだから、少しくらい高くてもなんのその。香港で買って、それを担いで深センの“国境”を越えれば、大陸側で買い取ってくれるブローカーがいて、ちょっとした小遣い稼ぎになるのだそうです。


「日本城」という、日本製雑貨の専門店があって、ごらんの通り。香港はものすごく物価が高くて、日本の100円ショップの方が安いものがいろいろあります。



これらの商品は、日本製とはいえ、中国に合弁会社があるので、中国(香港)で製造されたものです。


富良野の牛乳と宮島のかきには、私もびっくりしました。もちろん純輸入食品です。この牛乳が2パックで50HK(香港ドル)ということは、1パックが350円くらいということです。こんな日持ちのしない商品が並んでいるということは、当然買う人がいるということですね。このスーパーは、香港最大手の極普通のチェーン店です。


寿司という食べ物は、海に囲まれた香港の人々にとっては、もう珍しいものではなくなっているようです。

5年前だったと記憶しているのですが、私は香港のメインストリートのネイザンロードで、「日本製品ボイコット」の横断幕をかかげたデモを見たことがあります。
今はもう、少なくとも香港では、商品の力が政治の力をはるかに超えてしまった、と思わざるを得ませんでした。