9月16日 新しい旅の始まり

最終日の今日は、自由時間というふうに決めていました。家族や友人にお土産も買いたいだろうし、それをあれこれ悩むのもまた旅の大切な楽しみだからです。それでもまる1日は必要ないので、買い物は午前中にして、午後からは全体の反省会というか、感想会を持つことにしました。

今回は平頂山へ行き、巨大な露天掘りの炭鉱をみはるかし、ラストエンペラー溥儀が入っていた部屋も見学し、はるばるハルビンの731へも行き、北朝鮮の風景を見て、鉄条網越し5mのところに、国境も見ました。

聖ソフィア寺院の前や、鴨緑江大橋の前でもバイオリンを弾き、急遽ギターも購入して、毛沢東の像の前でも合奏しました。中国人の若者やおじさんおばさんたちから拍手ももらい、「ありがとう」という声をかけてくれた人もいました。

夜のハルビン中央大街の散歩はとても楽しいひとときで、またぜったいに来たいねとみんな声を揃えました。

東港日語学校で3日間の濃密な時間を同年代の中国人と共有し、別れの時には涙も流れました。

体調を崩した人もいましたが、それでも病院に駆け込むようなことは一度もなく、なんとか市販薬で抑え込んで、とにかく、元気に最終日を迎えることができました。

いろんなことがあり過ぎて、なかなかまとまった感想にはならなかったけれど、みんなにはまだまだ膨大な時間があります。ゆっくりゆっくり考えてゆけばいいのです。

夜はいよいよ旅のフィナーレで、みんなが一番楽しみにしていた、「四つ星ホテルでのディナーバイキング」です。誰もが餓えていたたっぷりの生野菜と、ローストビーフにサーモンマリネ。日本人客が多いのでしょう、握り寿司やおでんもあってみんなから歓声が出ます(私はついにありつけなかった)。最後にはおいしいケーキも思いっきり食べて、今年の中国ツアーも無事に終了しました。明日の朝は5時起きで空港に向かい、お昼ごろには成田に到着します。

みんなはお土産と一緒に、たくさんの宿題を抱えて帰郷したわけですが、参加募集のパンフの最後には、いつも同じ一行が加えられています。

さあ、君たちの新しい旅はここから始まる!