9月12日 国境を見る

今日はいよいよ“国境を見る日”です。朝9時にバスが来て、ホテルから鴨緑江沿いにどんどん遡ると、1時間半ほどで河口という村に着きます。ここがいまや一大観光地となっていて、めざましい発展ぶりなのです。

河口にももうひとつの断橋があって、これも日本軍が造り、朝鮮戦争のときに米軍が爆破しました。この橋を渡って、大量の物資と義勇兵が、中国側から朝鮮に向けて送られたからです。昔は観光客などほとんどいなくて、断橋の先端から足をぶらぶらさせたものですが、今回はしっかりと鉄の柵ができていました。入場料も、5元から20元(!)に値上がり。中国の観光地の門票(入場料)はほんとうに高いのです。

河口にたくさんの観光船が繋いであって、ここから鴨緑江をぐんぐん遡ります。2時間コースくらいまであるのですが、私たちが乗るのはいつも1時間コースです。

今回はあまり天気が良くなかったので、対岸で見られる人々の姿は少なかったのですが、これもやはり年々変化があって、服装や自転車など、以前よりずっとフツーになってきていて、特に貧しさを感じさせるようなものはありませんでした。

当事者でありながらも毎年思うことですが、こうやって観光客にジロジロ見られて、彼らは嫌な気分だろうなぁ。中国側はしこたま儲けているのだから、彼らにマージンバックをすべきですが、してないだろうなぁ。いつになったらこんないびつな関係でなく、誰でも橋を渡って彼らと交流することができるのだろう?

その後、丹東に戻り、民族村という韓国料理店でお弁当を作ってもらって、そのままバスで東港に向かいました。この民族村のママさんは、日本留学経験者で、流暢な日本語を話します。ハルビンよりもっと北、牡丹江の近くの村がふるさとで、そこからはすぐ近くにロシアが見られ、村では、日本軍が造ったソ連まで続く地下道が観光名所になっているのだそうです。

8時半ごろ東港日語学校到着。思ったとおり、生徒たちはきちんと整列して私たちの到着を待っていました。あまりの整然さにウチの生徒たちはあせりまくりました。