田中君の日記 その8(おしまい)

10月3日(水)晴れ/太原へ

夜中、何度も目が覚める。その度にまだ夜である事を確認する。一度トイレの為に外に出て、月の位置を見る。夜がいつまでも続いて明けないかと思われる程だった。こういった恐怖の感情はホームシックなのだろうか?

朝食は賀家湾村でも食べた粟粥と蕪と大根の中間の野菜ナムル風。このナムルがとても美味しかった。唐辛子のタレ効いてるのだ。ご馳走様でした。

御別れの後はバスで呂梁の駅まで行き列車で太原へ。列車は席が立ち乗り席という事で多少の覚悟はしてたものの人はたくさんで色々な人がいる。

大音響で音楽を流す人、林檎をくちゃくちゃ食べる人、向日葵の種を辺りに散らかしながら噛ぢっている人……。こういった様子はまず日本にはない光景である。15時には太原、そして昼食にファストフードへ。そこでもやはり僕は今朝の食事との差を考えてしまうのだった。

夕食は行きと同じ食堂。美味しかったが残した量が多くなってしまったのは良くない。タカノツメ先生と御話しするのは難しい分面白い。後は僕がもっと知り、考えなくては駄目だ。

何としても僕は東港へ帰る!そして日本にも必ず帰るんだ。