ずうずうしくなって帰ってきたかな‥‥‥‥アキ

●今回の旅どうだった?

今まで2回中国には行ったんですけど、今回の旅が終わった後に思ったのは、帰りたくないなぁ、とか、また行きたいなぁっということ。そういう気持ちが強くて、どうしたらまたこういう経験ができるか、そのためには自分でどうしていけばいいのかを考えました。なんでそう思ったかはわからないけれども、もしかすると期間が短かったからかもしれません。これから面白くなりそうというところで帰らなくてはいけなかったから。また今までは研修旅行も含めてほとんど日本人と一緒だったんですけど、今回は中国の村の人と一緒にいる時間が長かったので、そういうのもあったかもしれません。
旅から帰ってきて思うのは、日本にいてニュースみたりしていると、ほんとにそこだけの世界じゃないですか。やっぱり自分がかかわって、お世話になったりとか大切だなって思う人がその国に住んでるっていうだけで、その国に対するイメージが変わるし、ニュースが流れていても見方が変わるし、いろいろ考えたりするんですよね。結局は個々のつながりなのかなっと。国と国ってやっぱり難しいから。人と人とも難しいけれども、一番大切なのは人と人とのつながりだと思いました。

●印象深かったことってある?

日本からきた見知らぬ私たちを、本当に自然に…いや、もしかしたら異常事態だったのかもしれないけど…迎えてくれたのが印象的でした。泊めていただいた家も、すごく快適で、お客さんというより前から住んでる人って感じで接してくれて、本当に自然に迎えてくれました。帰るときも「あぁ、帰るの?じゃぁ、いってらっしゃい!」と、それこそ家族みたいにバイバイしてくれたんで、面白いと思いました。
あと人なつっこさ。なにをやってもみんな集まってくるし。「みんな普段なにやってるの!?」ってくらいに。逆に日本に外国から人がきてなにかやっていても、私たちならできるだけ関わらないようにしようというのが本音じゃないですか。「あー、あたし英語できないから」ぐらいに。むこうではみんな私たちが全然中国語がわからないって知っているのに、がんがんしゃべってくるし、そこがすごいなっと思いました。

●村の人と一緒、というと写真展をやったよね。どうだった?

最初は、写真展をやってどうなるんだろう、とか正直言うと思ってたんですけど、見ててすごく楽しそうだったし、かといって「なんだこれは」と質問してくるわけでもなくて、普通に写真見て、シール貼ってるっていう感じでした。でもやっぱり小さい子の写真であったり、本当に価値あるものを選んでいるのかもと思いました。景色とかそんなに…価値はありますけど、だからなんなの?ってものでしょう。子供とかってあちらの人からすると、それこそやはり価値あるものだったりするのかなぁっと。そういう目に見えない何かじゃなくて、目にみえて存在している価値みたいなものがはっきりしていて、それが面白いなと思いました。

●写真展以外の活動はどうだった?

結構いろいろなお宅を回りました。そういう中で気づいたのは私ってまぁずうずうしい人間だなって。さらに自覚しました(笑)。むこうが中国語で話してくるなら、こっちは全部日本語でおしとおしてやれっと。逆にその方が伝わりやすいところもあって、こっちがカメラをもって、写真とらせてって日本語で言えば、だいたい伝わりました。いい意味で交渉の秘訣を学びました。訪問している中で「遺影を撮ってくれ」というおじちゃんとかおばちゃんがいて、そんな、ある日突然やってきた人間に「遺影を撮って」って、「何を考えてるんだろ、この人たちは」と思いました。本当に笑っちゃうような話なんですけど、写真なんてめったにとれるものじゃないし、遺影なんてずっと残っちゃうものじゃないですか。そういうのを託してくれるってのはどういう気持ちからそういうことができるのだろうと驚きました。なんでこんなに、田舎なのに、外にむかって心が開いているんだろうと。そういうのって素敵だなって思いました。みんな生きてるなって思いました。

●日本に帰ってきてどう?

中国に行ったら、もしかしたら進路のこととか今もっている悩みとか消えるのかなぁっと思ったんですけど、それは逆で、進路のこととかどうでもいいし、今楽しいこととか、自分の欲求にすごい正直になりすぎちゃって、むしろうちの親がプンプンみたいな。すごいなんか悪い意味でいえば、いい加減な人間になって帰ってきた。今まで自分が言ってきたことが、いかに建前だったのか、嘘であったのかがわかりました。さっきもスタッフと話していた時考えたんですが、「私がやりたいと思っていることって進路と全然関係ないし、じゃぁ私どうしたらいいんだろ」と思ったんですけど、とりあえず生きていればなんとかなるんじゃないかと思って。逞しくなったというか、いい加減になったというか。お金困ったら、がんばってなにかしらの職につくし、やろうと思ったらどんな仕事だってあるだろうし。今までは大学にいかなくちゃとか、就職しなくちゃと思ってたんですけど、正直どうでもいい。ある部分ではいい子ちゃんに見られたいというところで返答していたところもあった。進路とかって甘いものじゃないかもしれないけれどもわからないことが多すぎて、なにからしたらいいのかわらかない。やりたいこととわからないことが多すぎて困ってしまう。これからはそういうわからなさも含めて考えながら、正直に生きていきたいと旅から帰ってきて思っています。

▲母のコメント
私たちの世代では考えられないような交流も、この子達の世代では可能なのかもしれないと思いました。
よく分からない事もありますが、これからも好きなようにやっていってくれれば良いと思ってます!
頑張れ〜!