基本のキはカマド造りから

生きてゆくことの基本のキの字は、まずは火を起こして食べ物を作ることです。以前小学校だった空き地に、レンガを積んでカマドを造ることにしました。

長く使ってないので草ぼーぼー。3人揃って草取りから始めました。こちらは今、日がとても長くて、この写真を撮ったのは午後7時13分。8時半頃まで明るいので、まだまだ時間は充分にあります。

しかし、カマドといっても、さて何をどうすればいいのか、誰もさっぱりわかりません。私も自分で造ったことないです。でも大丈夫。もたもたしてれば、
「ええぃ!見ちゃおれん!」と必ず誰かが飛び込んできます。案の定、羊飼いのおっちゃんがやって来て、次から次へと指示を出して、どんどん積み上げてゆきます。生徒たちはせっせとレンガ運びです。

どうやら形が整ってきました。この間15分。村人たちの動作は、乱暴だけれど無駄がなく素早いです。

20分ほどでカマドの形は完成し、次はそのすき間に泥を塗って塞いでゆきます。まわりを掘れば、どこも粘度の高い黄土ですから、ことは簡単。

この頃にはギャラリーも増えて、
「部屋の中にカマドがあるのに、なんでわざわざこんなところに造るの?」と不思議がります。基本のキの字を習熟しつくして日々暮らしている人たちには、それに“立ち返る”ことの意味がわからなかったのでしょう。

さて、いよいよ火起こし。これだって、シロウトには簡単なことではありません。生徒たちがお世話になるヤオトンのおばちゃんが付きっきりでご指導。

おお、ついに着火!これでメシを炊くことができるっ!
しかし、この段階ですでに8時半をまわり、電気のないところでこれから準備をするのは無理なので、“教室”つまり私の部屋で、スタッフのシンさんが、電気調理器を使っておいしい野菜炒めを作ってくれました。

みなさん、お疲れさまぁ〜、でした。

(7月8日)