9月10日 731部隊罪障陳列館

731部隊」に関しては、こちらに来る前に何度か学習会を開きます。とりわけ、これまでの学校の授業ではほとんど教えられてこなかった高校生にとっては、あまりに残酷で刺激的な写真や資料が陳列されているので、ここへ連れてゆくのは、“かわいそう”な気すらしますが、過去の事実は事実。それをどう受け止め、どう理解してゆくかは時間がかかりますが、私たちスタッフも一緒になって考えてゆこうと思っています。

特に私たちとしては、731部隊の持つ歴史が、その後の世界の戦争、もしかしたら今のシリアの化学兵器問題にまで及ぶ影響と、現代の日本の医学界にまで連なっている歴史、そして科学と技術が持たざるを得ない、裏側の暗部にまでスポットをあてて、共に学びあってゆきたいと考えています。

ここでは当然のことながら、見学し終わって陰惨な気分に陥らざるを得ないので、帰途、通り道にある、日本企業の見学をしました。そこで働くTさんという中国人が、4年前に知り合って以来の友人なので、彼のおかげでそんなプランが急遽実現したわけです。

おまけにTさんは、日本に5年いたことがあって、日本語ぺらぺら、冗談を言って人を笑わせながら、かつ細かいところまで気配りをしてくれる、およそ中国人とは思えないような、優しい“兄貴タイプ”の男性なのです。

来年日本に行くという、生徒たちと同年齢の山本太郎にそっくりの青年と一緒に写真を撮ったりしながら、生徒たちの心も徐々にほぐれていったようです。Tさんありがとう!また来年もよろしく。